うつる結膜炎とうつらない結膜炎

一度は聞いたことがある「結膜炎」。本当はどんな病気なの？結膜炎について、あや眼科クリニックの安井絢子先生に聞きました。

※本記事は「ことまま（2025年1・2月号）」に掲載したものです。

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結膜炎はどんな病気ですか？

結膜炎とは目の壁（強膜）を覆う粘膜（結膜）の炎症すぐてのことです。感染性（うつるもの）と非感染性（うつらないもの）に分けられます。

【原因】
感染性結膜炎

細菌→肺炎球菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌、米菌、クラージアなど
ウイルス→アデノウィルス（一般的な風邪のウイルス、ブール熱などを引き起こすウイルス）、エンテロウイルス、単純ヘルペスウイルスなど

非感染性結膜炎

化学的→家庭用洗剤、シャンプー、日光、煙、香水など
物理的→紫外線、コンタクトレンズ、放射線など
アレルギー性→ハウスダスト（室内にある1ミリ以下の埃やチリ、ダニの葉や死骸など）、花粉など

結膜炎は予防できますか？

うつる結膜炎の原因は、風邪症状を引き起こす細菌やウィルスといった微生物です。一般的な感染対策（手洗い・うがい・マスクなど）で感染リスクを下げることができます。

一方で、うつらない結膜炎を代表するアレルギー性結膜炎には通年性のものと季節性のものがあって、通年性のものの代表はハウスダストです。季節性のものの代表は日本人の半数近くが持っているといわれる花粉症です。ハウスダストも花粉も日常生活の中に多く含まれているため避けようがないとも言えます。でも、症状が緩やかなうちから適切な治療（目薬や内服薬など）を行うことで、不快な症状を軽減することができます。（必要であれば、指先からの微量の採血で20分で結果の出るアレルギー検査をして、アレルギーを引き起こす原因の特定もできます）

こんな症状は結膜炎かも
□涙が出る
□ ゴロゴロする
□ かゆい、痛い、不快感
□ 充血
□ 目やにが出る

人にうつさないために気をつけること
□同じタオルを使用しない
□手をよく洗う
□ティッシュを捨てるゴミ箱を分けて素手で触れない
□お風呂は分かれて最後に入る
→コロナウイルス感染症などと同様に基本的な感染対策を