歯が生える前からお口を育てて全身の成長発達につなげる「赤ちゃん歯科」。学園前アップル歯科おとな・こども矯正歯科の院長 三原広吏先生に呼吸や姿勢、食生活、生活習慣など多方面からのアプローチを伺いました。

※本記事は「ことまま(2025年9・10月号)」に掲載した内容です。

子どもの歯並び、気になりますよね。歯並びが悪くなる原因は遺伝以外にも環境が大きく影響すると考えられます。なかでも大切なのが姿勢。特に身体の基本がつくられる生後1年間の姿勢をえることが大切です。

普段、抱っこするときや寝かせるときの姿勢を意識していますか。問違った抱き方や寝かせ方を続けていると、姿勢が乱れて身体に負担がかかるだけでなく、歯並びにも影響してきます。歯が生える前の赤ちゃんの頃から、よい歯並びにつながる授乳姿勢や抱き方を知っておくことが重要です。

赤ちゃんの背骨はCカーブと言ってカーブを描いているので、カーブに合わせた抱き方(丸抱き)をおすすめします。

また、ママのお腹の中で過ごしたときのように、背中を丸めた姿勢が呼吸を落ち着かせ安心感を与えます。縦抱きは、背骨がまっすぐになり背骨に負担をかけてしまうため、顎の位置が変わり、その影響で歯並びや呼吸に影響してきます。抱っこひもも便利ですが、姿勢に注意して使用するようにしましょう。寝かせる場合も抱っこと同じです。平らなベッドでは背骨が反った状態になってしまいます。首から肩の辺りにタオルや枕を上手く使って、背骨をCカーブに保つようにしてあげましょう。

<Point>
・背中はCに
・後頭部を支える
・仙骨に手を添える

仙骨:腰の中央にあり、背骨の一番下に在る三角形の形をした骨

ハイハイをしているときの姿勢は、舌が上顎に接している状態です。舌の位置は将来の歯並びや鼻で呼吸する習慣をつけるのに大事なポイントです。正しい位置に舌があると、舌が上顎に接しているので顎の発達を促します。間違った位置に舌があると、顎の発達が促されないために歯並びが悪くなったり、口で呼吸する習慣がついてしまう原因にもなります。

また、ハイハイは首や肩や腕、脚の筋肉など身体のさまざまな部位を使う全身運動ですので、ハイハイをする機会が多いほど筋肉が発達します。さらに、手の平で身体を支え、足の指で床を蹴るようにして移動する一連の動きは、手の神経やバランス感覚を育てます。歩くようになったときに、転んでもしっかりと手をついて、けがを予防することができるようになります。

ハイハイは、歯や顎の発達だけでなく全身の発達に深く結びついています。赤ちゃんがたくさんハイハイができるような環境を整えてあげましょう。
歯みがきは大切な生活習慣です。でも、子どもが歯みがき中に歯ブラシをくわえたまま転んで歯ブラシを喉や顎に突き刺す「歯みがき事故」が1~3歳で多発しています。

事故を防止するには
・ソファーのような不安定な場所は避け、必ず座って歯みがきしましょう
・3歳以下の子どもが一人で歯みがきする場合は「事故防止歯ブラシ」を使いましょう

※日本小児歯科学会HPより引用

赤ちゃんの歯が生え始めるのはだいたい生後6か月前後で、離乳食の開始時期と重なります。この頃までに初めて歯医者さんに行くことをおすすめします。お口の感覚を育てることは、身体の発達や姿勢にも大きく影響します。周りの大人が歯医者さんで正しい知識や自宅ケアなどについて学ぶことが大事ですね。赤ちゃんの時期から定期的に歯医者さんに通うことで、子どもも安心してお口のなかを診させてくれます。そうするとパパやママも楽ですよね。

※お口の感覚を育てる・・・食べる・飲み込む・話す・呼吸など、お口の機能を正しく発達させること

三原広吏
院長

学園前アップル歯科
おとなこども矯正歯科

奈良市学園北1丁目9-1 パラディ南館5F
0742-51-0004
HP :https://apple-gakuenmae.com/

ライター

ことまま編集室
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奈良県を中心に子育てが楽しくなる情報を発信するWebマガジン『ことまま』の編集室。
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