
親になって美術館から遠のいている人も、これまで美術館には緑がなかった人も子どもと一緒に美術館を楽しんでみませんか。奈良県立美術館の山本さんに芸術のもつカについてお伺いしました。
※こちらの記事は『ことまま』2025年9・10月号で掲載したものです
“好き”を見つける名人
まだ幼いから芸術なんて分からないと思っていませんか。子どもは、「色がきれい」「この展示室が好き」「形が面白い」といった、自分なりの「好き」を見つけるのがとても得意です。
名前を覚えたり、知識を得ることよりも、「なんとなく好き」「気になる」という感覚が大切です。“好き” という気づきが、子どもの世界をどんどん広げでいきます。アートに正解はありません。「意味がわからない」と感じることで、かえって想像をふくらませたり、不思議に思ったりします。「この人はなにを考えてるんだろう?」「どうしてこんな形?」と、子どもなりに想像し、考えようとすることで、思考力・表現力が育ちます。
美術や仏像を前にして、急にじっと見入ったり、近づいてみたりする様子から子どもの感情や関心が見えてきます。「どう感じたの?」「なぜそう思ったの?」と問い詰めず、そばで見守ってあげてください。
子どもの成長を感じ、意思に気づくことができます。子どもが自由に感じ取ったことに、大人がそっと寄り添うことの練習の場となります。これからの子育ての過程で、子どもの意思や進路を尊重して寄り添う姿勢のペースが身に付きます。
奈良という土地の力
古代から統く歴史、受け継がれてきた人々の営み、ひとつひとつのお寺や仏像など、奈良は「むかしの時間」が今も息づいている土地です。ただの「歴史」ではない、時間の堆積そのものを感じることができる奈良の美術館や博物館には、「見えない何かを感じとるカ=想像力=社会で必要な生きる力」を育む環境が整っています。日常とは違う刺激を経験すればするほど感受性は豊かになっていきます。
AI時代にこそ大切な“生きる力”
これからの時代は、情報を得るだけでなく「何もないところから、何かを生み出す力」が求められます。芸術体験を通して育つ感受性や想像力は、まさに“生きる力” そのもの。理解する力は、“ほんもの”に触れる体験を重れることで自然と育まれていきます。子どものうちから、ほんものの体験を積み重ねていくことが大切です。
ライター

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奈良県を中心に子育てが楽しくなる情報を発信するWebマガジン『ことまま』の編集室。
Instagram: @co_to_mama
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