毎日、元気で、笑顔いっぱいの子育てができるように…。悩み多き子育て中のママに、先生から子育てのヒントをお伝えします。(執筆・梅田美和先生)
「早くしなさい」を減らすには?
子どもの学ぶ機会は、ママの余裕から
気をつけていてもつい使ってしまう、「早くしなさい」。言わなくてすんだらどんなにいいでしょうね。
まず、ママに知っておいてほしいのは、子どもには大人のような先を見通す時間軸がないこと。大人のペースと子どものペースは全く違います。そして、大人が無駄だと思う子どもの行動には、実は多くの学びがあります。
例えば、目的地に着くまでに10分で歩いていけるとします。でも、途中で興味のあるものを見つけた子どもは、5分立ち止まって動かなくなるかもしれません。それが虫だったら、お母さんは「虫なんか見てないで早く行くわよ」と思うもの。しかし急かすことが子どもの学びの機会を奪ってしまう可能性もあります。ママの時間の許す範囲で、できるだけ余裕をもった計画を立てておきましょう。
身支度は、やるべきことを「見える化」して
毎日のことで、イライラしてしまいがちなのが朝の身支度。大人は朝起きてから家を出るまで、時間とやるべきことの見通しをもって行動していますよね。でも、子どもは大人のようにはできません。
そこで有効になるのが、やるべきことの「見える化」。まずは、「顔を洗う」「着替える」「朝ごはんを食べる」「歯磨きをする」「トイレに行く」など、朝のルーティーンをイラスト化し、ホワイトボードにマグネットで貼ります。そうすると次にやることが見えてくるので「歯磨きをしたら、トイレに行こうね」のように、「~しようね」と教えてあげましょう。そして、できたものから移動するのです。やるべき事が明確にわかるだけで行動が違ってくることも多いもの。最近では市販のものもありますが、子どもと一緒に考えながら我が家のルーティーンを作ってみるのも良いですね。
時計がしっかり読めるようになった子には、具体的に「5分間で」「7時15分までに」と、言葉にして伝えましょう。
「置いていくよ」に変わる言葉
子どもが「心の準備」をするための時間をとって
スーパーや公園で、子供がなかなか帰りたがらない時、イライラしてしまって「ママだけ先に帰るよ」「置いて帰るからね」と言ってしまう事があるでしょう。でも帰って夕ご飯の支度をしたい、洗濯物を取り入れたいなど、ママが帰りたい理由は「大人の都合」。子どもには心の準備が整っていないことが多いものです。
まずは、子どもにママのスケジュールを事前に話しましょう。例えば、「公園で遊んだあとは、夕ご飯を作りたいの」と伝えます。子どもは、遠い先のことは分からなくても、すぐ次のできごとならわかるもの。帰る時刻の20分前くらいから、「だんだん帰る時間が近づいてきたよ」と声かけし、心の準備を整えてあげるのです。そして、10分前、5分前にも声かけしてください。
毎回うまくいかないこともあるでしょう。でも、すんなり応じてくれたときには「ママ、助かるわ。ありがとう」と感謝のマジックワードをかけてあげて下さいね。
魔法の言葉
命令口調は「〜しようね」に置き換えて
ライター
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