
おねしょ、おもらし、おちんちんのことなど子どものおしっこや性器にまつわる悩みはつきません。子どもの泌尿器科を専門に診ておられるふくいクリニック院長福井先生に教えていただきました。
※本記事は「ことまま(2024年11・12月号)」に掲載したものです。
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急性陰嚢症(きゅうせいいんのうしょう)って、どんな病気?
男の子の陰嚢(ふくろ)に急に痛みがでたり、赤くなったり、腫れたりすることを急性陰嚢症といいます。原因はいくつかありますが、なかでも精巣(精索)捻転症(せいそう(せいさく)ねんてんしょう)の場合は注意が必要です。精巣へ血液を運ぶ血管が突然ねじれて血液が流れなくなる状態です。ねじれの程度にもよりますが、ねじれてから6~8時間以内に手術でねじれを解除しないと、大事な精巣が壊死してしまう可能性があります。思春期や夜寝ている間に発生することが多く、陰嚢だけではなく下腹部の痛みや吐き気なども一緒に見られることもあります。
精巣付属器捻転症、精巣上体炎などであれば炎症や痛みを和らげるお薬の内服で経過観察します。どちらにしろ、急性陰嚢症の場合はまず超音波検査を行い精巣捻転症ではないかどうかを確認する必要があります。
突然、陰嚢が痛んだり赤く腫れ上がった場合には、夜間でも泌尿器科医が緊急対応できる病院をできるだけ早く受診しましょう。
園児になっておねしょをするのは病気?
5歳を過ぎても、夜寝ている間に週2-3回以上おしっこをもらすことを夜尿症といいます。5~6歳では約15%にみられますが、徐々に低下し15歳頃では約1%で夜尿症があります。男の子に多く、両親のどちらかに夜尿症があったときには、約半分の割合で子どもに夜尿症がみられます。
夜尿症は、夜寝ている間におしっこの量を少なくするホルモン(抗利尿ホルモン)の分泌が不足して、寝ている間のおしっこの量が増えます。また、膀胱におしっこをためておく機能が未熟なことでおこると考えられています。
治療として、まず生活習慣の改善を行います。それでも良くならない場合は、お薬や*アラームを用いた治療をします。先天的な病気が原因の可能性もあるので、確認が必要になります。また、昼間にもおしっこをもらす場合には単なる夜尿症とは異なる治療が必要になります。夜尿症は決して恥ずかしいものではありません。気になったり心配がある場合には、お気軽にご相談下さい。
*アラーム療法とは、おねしょしたときにセンサーが反応してアラームが鳴る治療法で、次第に意識しだし睡眠中のおしっこを保持する力が増える治療法です。
おとなとこどもの泌尿器科
ふくいクリニック
泌尿器科のかかりつけ医香芝市瓦口2253番
クリニックステーション五位堂2階
☎ 0745-71-3571
HP https://www.fukui-urology.com/
ライター

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奈良県を中心に子育てが楽しくなる情報を発信するWebマガジン『ことまま』の編集室。
Instagram: @co_to_mama
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